スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上記事の更新がないブログに表示されます。
新しい記事を書くことで、こちらの広告の表示を消すことができます。  

Posted by ミリタリーブログ  at 

2016年07月06日

ストライカー旅団戦闘団



米陸軍コスは、いろいろとやっておりますが、ここ最近のブームはストライカー旅団戦闘団(Stryker Brigade Combat Team=SBCT)です。その名の通り、ストライカー装輪装甲車を運用する、1990年代の米軍再編によって考案された旅団戦闘団です。

我々が参考にしているのは、こちらで紹介されている第25歩兵師団第1ストライカー旅団戦闘団第24歩兵連隊第1大隊。2004年10月から2005年10月までイラクに派遣された部隊で、イラク北部のモスルで壮絶な戦闘を行いました。

装備の面では、2004年からの第25歩兵師団など一部SBCTで試験採用されていたCCUの着用が最大のポイント。ほかにも同時期に展開している陸軍の装備とは異なる点も魅力的なところです。


支給数が少なかったこともあるようでCCUとDCU(カスタム含む)の着用は半々程度。チェストリグやポーチは、Tactical Tailor、SPEC-OPSの使用例が多い。

CCU(Close Combat Uniform)
ACU(Army Combat Uniform)の試作品として、ストライカー旅団戦闘団に試験採用された迷彩服で、シルエットやディテールはほぼACUのそれであり、迷彩パターンは3Cデザート。また、ACUを採用する際のコンペで、のちのOCP(Operation Enduring Freedom Camouflage Pattern)の元なったスコーピオン迷彩などもテストされたことでも知られている。
また、当時はCCUがテスト採用のため数も少なく、同時にDCUやDCUのカスタムジャケットもよく見られる。「CCUを着るために、SBCTをやる」と言って過言ではない代表的装備。

ACH
黒チンストラップ、専用3Cカバーが使われています。NVGマウント、リテンションストラップ(OD)、ヘルメットバンドはあったりなかったり。

OTV
ボディアーマーは、OTV(Outer Tactical Vest)を着用している。ウッドランドがメインで3Cが稀に見かける程度。弱点とされる前ベルクロの開きを防止するストラップが追加されている。

CHEST RIG
ポーチなどの運用は、IIFSやMOLLE官給品の使用は少なく、TACTICAL TAILOR製のチェストリグMAV(MODULAR ASSAULT VEST)の使用率が高い。同社のMAVキットをベースに他社のポーチなどを組んでいる様子も多く見られる。ほかにもSPEC-OPS、Blackhawk、75TacticalのリグやOTVへのポーチ直付けも見られる。

WEAPON
基本的にはM4カービンの使用が多いが、おもしろいのはBushmaster M4A3の使用が確認されており、特徴的な16インチバレルや同社オプショナルのYHMのレイルシステムやガスブロックがセットされているのが確認できる。レディマグも使用例も多い。ほかには、M14(標準型、ナイツRAS仕様など)やM249などが確認されている。光学機器はAN/PAQ4、AN/PEQ2のレーザーデバイスに、ACOG、AIMPOINT、EO-TECHなど様々。

COMMUNICATOR
旅団戦闘団のひとつの特徴であるコミュニケーションツールは、COMTAC、SOLDIN、RACAL、BOWMANなどのヘッドセットやTHALES、H-250のハンドマイクなど多様なツールが見られる。PTTもNEXUS、TCI、PELTORなどたくさん使用例あり。



マニアックな装備の一例としてBushmaster M4A3の使用がある。オプションのYankee Hill Machineのガスブロック、ハンドガードが付けられている。


使用例が多いTACTICAL TAILOR MAVのキット。ウッドランド、タン、ODとあり、単色で揃えるより組み合わせて使っている例が多い。


銃はM4 carbine、M14など一般的なものが多い。2004年-2005年の設定に合わせオールドスクールに仕上げるとそれっぽい。


最初に紹介したAIRSOFT ARMYにも掲載されていたジャーナリストMichael Yon(マイケル・ヨン)氏の写真。米陸軍のイラクツアーを同行取材した著書には、たくさんの写真とともに現場で起きた出来事が詳細に記されている。手に入れた著書は直筆のサインとシリアルナンバー入りだった。




OUR EQUIPMENTS
米陸軍の装備のなかでも、他に使い回しのきかない装備類ながら、現在5、6人ほどのメンバーが付き合ってくれました。CCUをこれだけそろえたところも、それほど多くないでしょうから、ゲームでは連体感があって楽しいものです。












ほかにもこちらのエアソフターもすごい完成度。中身の人間は当然としてロケーションもすごい!

なかなか個性的な装備でおもしろいと思うので、興味があれなぜひ一緒に遊びましょう!
では、ノシ

  

Posted by Saga  at 23:53Comments(0)U.S. ARMY

2014年03月01日

PROTECTIVE UNDER GARMENT part.2

どうもです。
ヘッダを変えてイメチェンですw


今回はTier1 PUG(Protective Under Garment)の別のタイプを入手したので紹介します。

以前のPOGの記事はこちら
以前のPUGの記事はこちら

今回入手したPUGは、前回のHAWKタイプのPUGとは異なりソフトアーマーを用いないタイプです。マニュファクチャラーは、英国北アイルランドに居を構えるCOONEEN WATTS&STONE。というのも、もともとこの手の装備は英軍からの流れということもあるのでしょう。英メーカーからも採用されているみたいですね。このPUGは自転車競技用スパッツにも似た形状で、履き心地はとてもいいです。

素材を見ると
ポリエステル 95%
ポリウレタン 5%
補強 シルク100%


ん? シルク100%!? シルクってアレですよね。蚕から採れるサラサラした肌触りのよい薄い生地。んで、何が疑問って、HAWKなどのPUGにも使われていた高強度繊維のケブラーが一切ないこと。そんな生地で補強になるものかと、不思議です。
補強とされたシルク部分は、生地が縦横二重織(たて糸とよこ糸が共に二重組織のもの)で強度を出し、さらにも4枚に重ねられているため、POGの下に履くものとしては十分なものなのでしょう。さらに数枚の生地が重ねられているので、POGからの擦れからも保護されそうです。ケブラーを用いたPUGに比べ軽量快適なところが売りだと言えます。

絹の強度ってどうなんでしょうね。
まずwikiでチェック。絹は、2本のフィブロインという繊維の周りをセリシンと言うニカワ質が覆った構造。生糸はそのままでは硬い繊維だが、アルカリ性の熱湯につけるとセリシンが溶けて絹特有の風合いと光沢の練り絹になり、軽くて、しなやかになる。生糸1デニールあたりの引っぱり強度は約3.5g。切断伸度も約20%。ケブラーなどの化学繊維よりは遥かに劣るが、天然素材としては予想以上の強度らしい。

うーん、つまり「肌触りは非常に良いうえに、それなりに強い」ってことでしょうかね(適当w)

まぁそれぞれが強度重視と履き心地を重視したコンセプトの違いなのでしょう。


Cooneen,Watts & Stone Protective Under Garment


847001F011631 PROTECTIVE UNDER GARMENT (PUG) LTWT



今回入手したモデルは上段中。上段がケブラーなし、下段がケブラー製でショックドクター対応。


ブランドタグは前面のウエスト部にあります。


インフォメーションは内側にプリントされています。他の人のと間違えないように名前を書いておきましょうw


構成はシルクの補強部がももの前面を覆っていて、サイドはポリエステル/ポリウレタンのストレッチになっているのでフィット感も上々。


パッケージのラベル。

まぁ、特筆するようなものではありませんが、普段使い(まぁサバゲなどですがw)にも十分快適なので見えないオシャレには高ポイント!(なのか?)
こんなものもあるよ的なアイテムですね ノシ


  

Posted by Saga  at 21:47Comments(0)U.S. ARMY

2014年01月29日

PROTECTIVE UNDER GARMENT



どうも、以前POGのとき少し紹介しました今風の軍用パンツTier1 PUGを入手しましたw

PUG(PROTECTIVE UNDER GARMENT)はPPS(Pelvic Protection Systems)を構成するアンダーウェアの部分のこと。PPSは米陸軍が採用している大腿部の保護を目的とした保護システムで「Shock Doctor(ハードプロテクター)」「Tier1 PUG (トラウザーの下に履く)」「Tier2 POG(トラウザーの上に履く)」の3つから構成されています。

このPUGはShort Bark Industries, Inc.社製です。いくつかのバリエーションのなかで、大腿部にソフトアーマー(バリスティックインサート)を挿入できるタイプです。替え用PUGが3枚とソフトアーマーの左右1枚ずつがセットになっており、下着なのでソフトアーマーを取り外して洗濯もできます。PUGのサイズはXS〜3XLまで7サイズあり、それぞれ男女用が用意されています。重さはMサイズのソフトアーマー入りで約280g。


系統は同じですが、ここに掲載されている左下のSecure Planet社のものよりHAWKのものにソックリです。



このPUGは生地は通気性のいいメッシュ部分と強度の高いケブラーが合わさって作られています。

メッシュ部分:メッシュ62%、難燃性レイヨン25%、パラ-アラミド繊維25%、スパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)3%
イエローの部分:ケブラー100%

一般的な化学繊維でできていますが、高強度で着用感のよいものが中心に使われているようです。よく聞くけど、いまいちよくわからない生地の解説をwikiより抜粋してみました。ケブラーはアーマー/プレキャリフリークにはよく耳にするワードですよね。

ケブラー
ケブラー(Kevlar)とは、芳香族ポリアミド系樹脂の登録商標である。1965年に開発され、デュポン社によって1970年代初期に商業的に使用され始めた。正式名称は 英:Poly-paraphenylene terephthalamide (ポリパラフェニレン テレフタルアミド)。分子構造が剛直で直鎖状の骨格を持つために、高強度・高耐熱性であり、同じ重さの鋼鉄と比べて5倍の強度を持つ。ケブラーには、ケブラー、ケブラー29、ケブラー49の3種類があり、ケブラー49は全てのアラミド繊維の中でも最高の引っ張り強度を持つと考えられており、繊維強化プラスチックの補強、船体、飛行機、自転車、ヨットの帆、特殊な用途ではボディアーマー防刃ベストなどに使用されている。ケブラーの主な欠点は、アルカリ性条件下、または塩素や紫外線にさらされると分解することである。(wiki)

パラ-アラミド
高強力・高弾性率であり耐熱性・耐薬品性にも優れた合成繊維。ケブラー、トワロンなどを共縮重合して得られるパラ系アラミド繊維。鋼鉄の5倍の引っ張り強度や耐熱・耐摩擦性が高く、切創や衝撃にも強いことから、もっぱらエンジニアリングプラスチックとしてスチールワイヤー、ガラス繊維、アスベストなどに置き換えられて利用される。ラジアルタイヤのタイヤコード、光ファイバーケーブルのシース線、防弾チョッキ、ヘルメットなどに利用される。(wiki)

スパンデックス(Spandex)
ポリウレタン弾性繊維の一般名称である。Expand(伸びる)が語源。伸縮性に極めて優れ、混紡率が低くても特性を失わないため、様々な繊維との組合せで使用される。デュポン社が1959年に開発。下着から、水着などスポーツウエアやスラックスなどのアウターへと用途を広げ、自動車シートやメディカル分野まで幅広く使用されている。(wiki)

これらの実際の防弾性能はどれほどのものでしょうか。
ベースレベル: V50,2gr RCC同等または700ft/s以上
ケブラー部分:V50,2gr RCC同等または900ft/s以上
バリスティックインサート:V50,17gr Fragment Simulating Projectile ( FSP ) 同等または1120ft/s以上

(MIL-STD 662F)

V50とは、貫通発生率50%の弾道速度を示し、V0では完全防弾、V100では完全貫通を示しています。
RCC(Right Circular Cylinder)は、簡単に言うと爆発物などの破片ダメージのシミュレーターで「2グレイン(gr)=0.13g」「4gr=0.263g」「16gr=1.0g」「64gr=4.2g」の威力テストを行うもの。

ほか詳しいことはググっていただいて、実際のPUGを見てみましょう。

Tier1 Protective Under Garment

フロント側は黄色いケブラー部分が股間から内股にかけてあり、いわゆるおトイレ用のスリットがある。下方向からのIEDのダメージを軽減させるため、ケブラー部分の股下は生地が厚めになっていてもっさりしている。ソフトアーマーは腰側から股下まで沿うようにあるポケットに収める。グレーのメッシュ部分は薄く、スポーツウェアのような感じ。


背面は全体的に薄くすっきりしている。


生地の質感はこんな感じ。


PUGにあるタグ。コントラクトナンバーのある官給品。


大腿部に挿入するソフトアーマーは、ボディアーマーに用いるものより薄く、PUGに入れてもそれほどゴワつかないので予想以上に動きやすい。


ソフトアーマーのタグ。これはXS〜Mサイズまで対応。


ソフトアーマーはこのように入る。


ソフトアーマーの厚みは0.1インチなので、見ての通りだいぶ薄い。


実際に履いてみるとこんな感じ。思った以上に股下がもこもこしている。



とまぁ、こと細かいスペックが定義されていますが、見た感じただのパンツですw ミリコスでは最後の最後に回される下着類ではありますが、これこそ見えないオサレの決定版とも言えますね。
ほかのモデルも入手できれば試してみたいと思います。ではノシ





  

Posted by Saga  at 12:50Comments(0)U.S. ARMY

2013年12月26日

PROTECTIVE OVER GARMENT

どうもです。
いまではすっかりおなじみのアイテムになった、通称"おむつ"と言われているPOG(PROTECTIVE OVER GARMENT)。別段めずらしいものではありませんが、米陸軍発注モデルではメジャーなHAWK PROTECTIONタイプとCRYE PRECISIONタイプの2種類が手に入ったので、比較というか紹介してみましょう。











クリックでpdfへリンク(7.7MB)



そもそもPOGとは、鼠径(そけい)部 (股の付け根)を保護するPelvic Protection Systems (PPS)を構成する外側部分のこと。2011年6月ころからアフガニスタンの兵士に支給が開始されているという。
PPSを直訳すると「Pelvic=骨盤」「Protection=保護」「System=装置」。従来のOTVやIOTVのグローインプロテクターに変わって全方位的に鼠径部をガードする目的で作られている。

PPSは、3つのパートで構成されている。1つが股間を保護するスポーツプロテクターメーカーのShock Doctorが製造するファウルカップのようなハードプロテクター。その上にアンダーウェアのTier1(Tierは"階層"の意味)をはく。ここまでがProtective Under Garment (PUG=衣類の下に着るプロテクターの意味) で名称はTier1。次にトラウザーを履いて、その上にTier2を装着する形だ。これでPPSは完成となる。

Tier1は、アンダーウェアのように肌の上に直接はくそうで、メーカーや仕様によって様々な種類がある。股間部には、男女別に用意されたShock Doctorのハードプロテクターを装着する。これは、いわゆる「ダイジナトコロ」をIEDのダメージから守り、それにともなうゴミ、不衛生物質などから保護して感染症を防ぐ。Tier1は、動きやすいスポーツ用品のスパッツのような形状で通気性が良い素材で作られていて、腿の部分は大動脈を保護するため丈夫なケブラーメッシュで覆われている。
Tier2(POG=衣類の上に着るプロテクターの意味)はトラウザーの上から装着する。軍では、この3つを同時に装着することを推奨している。Tier2は、レベルIII-Aのソフトアーマーが内蔵されているため、やや装着感は悪く、肌へのスレを軽減するためにもTier1との併用が有効とされているようだ。

Protective Under Garment (PUG)

HAWKのPUG。大腿部にレベルIII-Aのソフトアーマーパネルを挿入できる。


HAWK PROTECTION
もともとは英軍で使用されていたMTPカラーのPOGが注目を集めていたが、OCPで登場した米陸軍仕様のPOGが現在主流である。下の写真はHAWK PROTECTION社デザインのものだが、実際の製造メーカーは様々である。HAWKのPOGは、シンプルな1ピース構成で、ACUトラウザーなどのベルトにPOGのループを通して装着する。展開時は後ろから股下を通して前部でベルクロのループをベルトに取り付け、サイドのファステックスを連結して固定する方式。使用しない場合は、腰の位置でまとめあげておく。


HAWKのPOGは、分割できない1ピース構造で、連結用のサイドのファステックスとトラウザーのベルトに通すループ、まとめるときのゴムバンドで構成されている。


タグは米陸軍ではおなじみのもの。HAWKモデルであはるが、製造は別のメーカー。


未使用時はこのようにまとめあげ、腰にぶら下げておく。


実際の装着方法は、慣れないと結構複雑。




CRYE PRECISION
マルチカムの生みの親CRYE PRECISION社製のPOG。やはりオリジナルメーカーだけあって、マルチカムへの主張が見られる。CRYEのPOGはフロント部とバック部がちょうど股下にあるファステックスで分割できる2ピース構造。前後は分割してそのままぶら下げておくこともできるし、フロント部には取り付け用のストラップが付いているのでOTVやIOTV、SPCSなどにグローインプロテクターとしても使用可能。通常はトラウザーのベルトにフックを通して取り付け、股下でファステックスを連結して装着する。またフロント部だけ、バック部だけという使い方もできるが、その場合はフロント部ポケットに収納されている追加ストラップを使用することになりやや面倒である。


左が前部、中央の股下の部分は後部側につながっており折り畳むことができる。


あえてのCRYEのブランドタグがある。


前部だけを装着する場合に使用するストラップがポケットに入っている。


陸軍官給品にはめずらしく、"MULTICAM"のロゴ入りのテープが使われている。


CRYEのタグ。


前後を分割した状態。それぞれ単独での使用も可能。


未使用時には、HAWKのように1つにまとめるのではなく、このように分割した状態でそれぞれぶら下げてリラックスする。


取付け方によって数パターンの装着方法を覚えなければならないのでやや難度が高いCRYEのPOG。

前回のハートロックでは米陸軍、海兵隊ともにマストなアイテムにもなってましたね。見た目にもユニークな装備ですがIEDの脅威は相変わらずのようです。
久しぶりになってしまいましたが、ではまたノシ





  

Posted by Saga  at 02:40Comments(0)U.S. ARMY

2012年03月31日

OCP complete!?

マルチカム装備を揃え始めて、そろそろ形になったところです。ラッキーだったのは新品官給品セットを入手できたこと。
ハイドレ2個とかエルボーwとか実際使わない不要なものも入っていたりしましたが、ヤフオクでこの中のものを3、4個ピックアップすればこのセットの購入額になってしまうほどでした。ハイドレーションはSPCSとIOTVで1個ずつ使えばいいんですね。
うれしいのはNAPE PADや官給IR付きヘルメットカバーなども含まれていて、個別に探す手間が省けました。
ところで、よく「マルチカム」と「OCP」という呼び名で争論があったりしますが、wikiを見てみると「2010年になってアメリカ陸軍(Operation Enduring Freedom Camouflage Pattern(OCP)としてアフガニスタン向けに採用)に色彩を改良したもの」とあるので、民生のマルチカムと官給のOCPでは厳密には違うのでしょうね。
実際、どうも官給のマルチカムを見ていると色味が鈍いというか汚いwというか、違和感があったので、この記述を見て納得しました。まぁ、どんなものでも官給か否かで、個人的価値は変わってくれるので、マルチはマルチどっちでもいいんですけどね。








IOTV GENERATIONⅡ
ちょっとここで、GENⅠとGENⅡの違いが気になったのでIOTVのGENⅡを少し調べてみました。少し前の英文ソースによるもので、解釈を間違えてたらすみません。
それによると、ポイントブランク社と陸軍は現地からのフィードバックをもとにIOTV改良プログラムを行い、2009年に新型IOTVを完成させました。この新しいIOTVがGENERATIONⅡと呼ばれるものです。
最近よく目にするKDH Defense Systems社は、現在、陸軍のIOTV GENⅡとSPCS、海兵隊のIMTVなどを生産しているそうです。2010年には150,000着のIOTVの契約があり、POINT BLANK社も同様に150,000着の契約があるとか。ほかにもBAE Systems Security と Survivability Systemsが75,000着ほど生産しているそうです。

ともあれ、陸軍にマルチカムがOCPとして採用されてから、IOTVにもマルチカムが取り入れられました。GENⅠのマルチIOTVは存在するかはわかりません。GENⅠとGENⅡでは基本的な構造に変更はありまえんが、細かいマイナーチェンジが行われています。
気がつかないような小さい変更点はもっとたくさんあるとは思いますが、主な違いを見ていきましょう。当然ですが、ACUのIOTVにもGENⅡはあり多数配備されています。

COMMER BAND

GEN Ⅰを使い慣れたユーザーがもっとも違和感を感じるのがカマーバンドだと思います。内部にはプラスチックのプレートが入っていて、形状の保持がしっかりされる反面、柔軟性がなく扱いにくくなりました。内側にはサイドSAPIポケットを取り付けるMOLLEがあります。ここも当然マルチカムのウェビングが施されています。GENⅠではカマーバンドにサイドSAPIポケットが縫い付けられています。陸軍は、ガチムチの海兵隊員とは異なり、様々な人が在籍しています。それこそ小柄な女性にも対応できるようサイドSAPIの位置調整を縦横フレキシブルにしたそうです。

INSIDE

IOTV GENⅠでは、通気性を良くするためフロントとバックキャリアの内側がメッシュになっていました。しかし、GENⅡではコーデュラナイロンの生地になりました。理由はこのメッシュがユニフォーム(またはユニフォームの下?)にダメージを与えるというものらしいです。解説の意味がよく読み取れませんでしたが、とにかくメッシュのザラザラが攻撃的だという理由だそうです。もしからしたらクイックリリース時にメッシュに何かが引っかかる危険があるとかかな?と推測もできます。


YOKE&COLLAR


分かりにくいですが、上がGENⅡ、下がGENⅠです。フロントヨークのサイドの回り込みが若干大きくなっているようです。

D-RINGS & QUICK RELEASE

左右の肩に付属しているDリングはGENⅡの特徴とも言えるパーツです。このDリングは、TAP(Tactical Assault panel)を取り付けるためのリングでGENⅠにはありません。どうやら装備品の重さでベルクロがはがれてしまうトラブルがあるようで、TAPはそれを防止する意味もあるとか。それにSPCSとの装備品の共通化にも大いに役立ちます。クイックリリースもGENⅠから見直しが図られ、より確実なリリースが可能となったようです。細かいところでは、階級章を貼るベルクロも長方形から正方形になりました。

PALS

胸のMOLLEテープがサイズによって2ラインに変更されました。このIOTVのサイズはX-Small。胸のテープが2段だけになっているのが分かると思います。GENⅡでは、XSとSが2ライン、Mからが3ラインとなります。GENⅠでは同じXSでも3列あります。IOTVのXSは、標準体型なら普通に着られます。反対に小柄な人がMやLなどを着ると腕の動きが規制されてしまうかもしれません。


OCPが採用されているのはGENⅡのみ(?)なので、当然MOLLEにもマルチカムがプリントされています。パターンはSPCSとも同じなので、KDHでは同じテープを用いているようです。このMOLLEテープには民生品のように「MULTICAM」なんてプリントはありません。




このように、マイナーチェンジが施されたIOTV GENⅡ。こういった変更点を取り上げてみると、サバゲで着ているだけでは見えてこない現場の兵士たちの苦悩や軍隊の取り組み方が垣間みれるのが興味深いですね。

それでは、ノシ









  


Posted by Saga  at 19:57Comments(0)U.S. ARMY