2010年04月28日

Li-Feバッテリー

次世代バッテリーでLi-Poとならんで注目されるリチウムフェライトバッテリー、通称リフェですが、ニッケル水素にうんざりしたユーザーの乗り換えに少しでもお役に立てればと紹介していきたいと思います。

まずは充電器の話から。
リフェ対応の充電器はセル数固定の専用充電器が5000円〜あります。このメリットは事故の防止です。セル数やタイプ違い(リポやニッスイを充電)を防止するためにはいいのですが、充電器の数が増えるというデメリットもあります。やはり狙っていきたいのがマルチチャージャータイプ。ニッカド、ニッスイ、リポ、リフェ、鉛電池まで充電できる使い勝手抜群の充電器です。その分やや使い方が複雑になるので基本的な取説が読めない人は使わない方がいいでしょうw
今回選んだのはラジコン界でのメジャーブランド、ハイペリオン EOS0606i AC/DCガンジニアさんでも使ってました。いろいろ調べた結果やはりこの機種がお手頃のようです。
選んだ基準は(1)AC充電できること、(2)1万円前後、(3)ニッスイのサイクル充電ができること、(4)最大充電容量、(5)信頼性の高いモデルということです。

(1)AC充電は必須ですw ラジコンで使う場合は野外で使用するケースも多くDC充電オンリータイプも数多く発売されてます。5,000〜10,000円クラスだとDC専用も結構ありますので購入時にはよく確認してください。
(2)あまり高くても負担が大きいので、コストパフォーマンスに優れたモデルがこれです。過不足ない機能は満足のレベルです。
(3)リフェを導入したからといって、これまでの資産であるニッスイを捨てるのも忍びないです。さらにメンテナンス性を向上できれば好都合。放電と充電を指定回数自動でやってくれるサイクル充電はありがたい機能です。
(4)リフェは優良セルなら最大5Cなんて充電が可能です。しかし、このクラスの充電器は4〜6Aが最大容量だった気がします。このハイペリオンEOS0606iは6Aという充電が可能なのでさらに充電時間を短縮できます。
(5)信頼性の高さはレビューを見て判断するしかありませんが、調べた結果ケチョンケチョンな評価もなくおおむね良好のようでした。

以上からこの機種を選びましたが、リチウム系バッテリーを触ったことがなければ、その扱いや特性もわかりにくいものです。とりわけ不思議なのがリチウム系バッテリーの特徴でもあるバランス充電でしょう。ほかのブログでもリフェの説明をやってますが、正直不安がつのりました。「バランサーってなに? 充電器以外にも何か必要なの? 面倒じゃない? そんな面倒ならいいや」なんて思ってません? 自分は思いました。

実際にリフェの充電器を見てみましょう。


充電器の各部名称

Li-Feバッテリー

見慣れないのは右上のバランスコネクターですね。本体にはメインの充電コネクターと別にバランスコネクターを接続するジャックがあります。そこにバランスコネクターボードを接続しています。このバランスコネクターボードは2〜6セルのバランスコネクターをそれぞれ接続できるようにたくさんジャックが付いてます。通常電動ガンではリフェは3セル(=9.9V)、リポは2セル(=7.4V)または3セル(=11.1V)のため2セル用と3セル用があれば事足ります。このバランスコネクターをバッテリーのバランスコードにつなぎ、メインコードはこれまでと同様メインコネクターに差し込みます。以上です。
この充電器はバランス充電機能が内蔵されているため別途バランサーを用意する必要はありません。安い機種ではバランサーが内蔵されておらず別途用意する必要がある充電器もあります。あとは充電器側でバッテリーの種別、セル数、バッテリー容量(何Cで充電するか)を決めるだけです。ちなみにバランスボードはコネクターの違いから2種類付属しています。そのあとの延長バランスコネクターは付属しません。ボードに直接抜き差しすると、結構コネクターが固いため基盤が破損することも考えられるので延長コードを導入しています。


バランス充電の仕組み


リフェやリポのバッテリーにはメインコード以外ににバランスコネクターが付いています。バッテリーから2本のコードが出ているわけです。このコードはセル数+1本の細いコードの集合体で、各セルの間に配線しそれぞれの電圧を測定できるようになっています。その配線はバランスコネクターに集合され、それぞれセル数専用のジャックに接続します。バランス充電がなぜいいかというと、セル間の電圧差を作らないように充電するため、全体が同一コンディションに保てるわけです。セル同士の電圧差が生じると、充電器はバッテリーパックの平均値で見ているので、充電終了時に、あるセルは過充電の状態だったり、またあるセルは充電不足だったりしています。放電時も同様にあるセルが容量が残っているのに、あるセルは過放電になってたりといいことはありません。さらにそれら過充電、過放電に弱いニッケル水素だとそのバッテリーパックそのものが使い物にならないなんて状態に陥ります。そのためセル同士の電圧差を極力作らないというのがリチウム系バッテリーの特徴です。



充電の仕方

Li-Feバッテリー
Li-Feバッテリー
Li-Feバッテリー
リフェバッテリーを充電する場合にはメインコードとバランスコネクターを接続します(1枚目)。バッテリーは3セル/9.9V/1000mAhのリフェです。リフェは最大5Cで充電できるのですが、マージンを取り3.5C(=3.5A 便宜上3500mAhを1Cで充電しているような表示)で充電します(2枚目)。充電中は各セルの電圧を表示できます(3枚目)。電圧差はほぼ0.01Vで安定しています。1000mAhくらいなら残量にもよりますが約10〜20分で充電が完了します。


ニッケル水素バッテリーのメンテナンス

Li-Feバッテリー
リフェではないのですが、調子の悪いニッケル水素をリフレッシュさせるにも便利な機能サイクル充電ができます。ニッケル水素の放電はだいたいの認識ではタブーとされておりますが、しっかりとした管理のもとでれば効果はあります。自動でやってくれれば家でまったりしている間にリフレッシュでき非常に便利です。1回の充電/放電で2〜3時間くらいかかりますが、テレビでもみながらやっていればあっという間です。くれぐれも放置して外出などしないように! とにかく調子の悪くなりがちなニッケル水素、元気になってくれればもうけものです。ニッケル水素充電器もハイエンドの機種にはある機能ですがリフェ導入ついでに過去の資産も再利用できればまたエコですね。


次回はリフェのバッテリーパックについて説明したいと思います。
それではまたーノシ




ハイペリオン EOS0606i AC/DC












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Posted by Saga  at 13:06 │Comments(0)バッテリー

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