2014年01月24日

M14EBR-RI



M14EBRはもう説明の必要がないほど有名な銃ですね。それでありながら、実はあまり詳しいことは知られてなかたったりします(自分だけかも知れませんがw)。「旧来のM14を7.62mmのパワーを生かして、CQBやロングレンジでの運用を目的に再度スポットライトが当たり、レイルシステムなどの近代的装備を与えた銃」そんな認識でしょう。独特な形状のシャシーシステムにテレスコピックストックなど、これまでにないスタイルでガンマニアから注目されてる銃ですね。
もちろん自分も大好きな銃ですが、意外とその実情は知らないという、ちょっと残念な感じだったので少し調べてみました。そしてWEのガスブロをベースにして米陸軍仕様のM14EBR-RIを製作しましたので、紹介してみたいと思います。その前に、まずEBRとはなんぞや?と知ってるようで知らないヒストリーをwikiから見てみましょう。いろいろ間違えてたらゴメンなさいorz

EBRはM14バトルライフルのひとつの形状で、当初米国Special Operations Command(例:米国海軍SEALs、デルタフォース、ODAなど)に向け造られました。プランニングの段階では、EBRはM4カービンよりロングレンジを射撃するマークスマンライフルの役割と近接戦闘CQBの両方の役割を遂行するよう造られています。2010年以降は、米陸軍はアフガニスタンに展開している1つの歩兵小隊につき2丁の M14EBR-RIライフルを配備しています。Sage International社以外のストックを用いた同コンセプトの銃もいくつかありますが、やはり多くはSage社のものです。Sage社はストックの供給のみで、組み立て製造はTACOMによるもの。

HISTORY of EBR
Mark 14 EBR Mod.0は、2000年にNavy SEALsがよりコンパクトなM14バトルライフルを要請したところから開発が始まった。開発を依頼されたマイク・ロック ライフルバレル社は、2001年当時、U.S. SOCOMによりMark 14 EBRを製造するためにSOPMOD conference(特殊作戦用装備会議)に参加するよう依頼されていた唯一のバレルメーカー。Mark 14 EBRへの要求は軽量なアルミニウム製シャシーで、折りたたみストックを持ち、光学機器を搭載するレイルシステムを持つことだった。マイク・ロック ライフルバレル社はこのニューライフルを作り出すために、エンジニアのJim Ribordyの協力を得て開発を進める。彼らのテストは良好な結果を残したが、過度のノイズの問題が発生していた。
2003年にはロン・スミスと彼のスミス・エンタープライズ社が独自のM14EBR(Mark 14 Mod 0 type SEI)を開発。ミディアムヘビーウェイトの18インチバレルを用いたもので、マイク・ロック社とJim Ribordyが製造したものより良好な結果を残した。
その後、スミス・エンタープライズ社のMk.14は、海軍のクレーン研究所とスプリングフィールド・アーモリー社が共同でMk.14EBR Mod.0を製造するための基準となった。2004年に、Navy SEALsにMk.14EBRが最初に配備され、アメリカ沿岸警備隊がそれに続いた。
米陸軍では現在M14EBR-RIが配備されている。M14EBR-RIは、ベーシックなEBRにイリノイ州ロックアイランド・アーセナルの"TACOM Life Cycle Management Command(TACOMライフサイクル管理部)"がアップデートしたモデルで2010年の中頃までに5000挺が配備されている。また米陸軍では、スミス・エンタープライズがEBR-RIをベースにナショナルマッチへグレードアップしたM14EBR-RI NMを少数配備されている。


M14EBR-RI
Mark 14 EBR Mod.0

【M14EBR-RI】
Years Built:2008
Builder:Rock Island Armory – TACOM
Quantity Built:6200
Chassis:Sage M14ALCS
Color:Black
Pistol Grip:Sage M14ERGO
Hand Guard:Black Full
Vertical Fore Grip:Sage M14VFG
Butt Stock:Sage M14ALCS-BS
Selector Switch/Lock:Lock
Barrel:USGI 22" Std.
Flash Hider:USGI (NM)
Optic:Leupold Mk 4 3.5-10x
Scope Rings:Leupold 61049
Scope Mount:Sage M14DCSB
Bipod:Harris 1A2-L
Bipod Adapter:KAC 98060
Magazine Count:6

M14EBR-RIの特徴
M14EBR-RIは、米陸軍に配備されている陸軍仕様のEBR。ピストルグリップはソフトラバーのハイグリップ加工されたSage ERGOグリップが装着されていて、操作性の向上が見られています。もっとも特徴的なものはオプティクスマウントで、Sage純正のEBR専用マウントのM14DCSBが用いられています。それに搭載されるのは、Leupold Mk.4 3.5-10×スコープ。スコープリングも専用品が使われています。バイポッドはハリスの1A2-Lロングタイプが標準装備されています。

M14EBR in Action
M14EBR-RI
2005年のミリフォト。EBR-RIではありませんが、EBRの写真ではもっとも有名な1枚です。Sage M14DCSB支給前には、M14/M1A汎用のGlobal Defense Initiatives社のスコープマウントベースG1-0SMが使用されています。
"Spc. Ronald Turner provides overwatch protection from atop a hill while other members of his platoon search a village in Mianashin, Afghanistan Oct. 1"


M14EBR-RI
2006年のイラクでの写真。EBR-RI以前のSageストック純正のままで使われています。スコープマウントもおそらくM14/M1A汎用G1-0SM。グリップもSage純正です。イラク戦ならこのスタイルですね。

M14EBR-RI
一般的なM14EBR-RIです。ここではバーティカルフォアグリップが使われていません。

M14EBR-RI
こちらはバーティカルフォアグリップの使用例。

M14EBR-RI
めずらしくERGOグリップが見える写真です。キルフラッシュがカッコいいですね。




M14EBR-RI
M14EBR-RI


トイガンでの再現
米陸軍仕様のEBRは、トイガンで販売されているごく一般的な仕様かと思われがちですが、実は米陸軍向けの専用パーツが多く、米陸軍のコスをするならトイガンをそのままいわゆる箱出しで使うことは避けたいところです。2008年以降はM14EBR-RIが配備されているため、とくにOCP採用以降の米陸軍では、いかに古いものが継続使用の可能性があるといってもSage純正のスコープマウントを用いないスタイルはミリフォトでも確認できません。トイガンでの再現は、レプリカパーツもある程度手に入るので不可能ではありませんが、M14DCSBスコープマウントの入手が困難で、さらにこのM14DCSBの有無が絶対的にEBR-RIイメージを作り上げるため、ERGOグリップとともに必須だと言えるでしょう。
またセレクターはセミオートに限定されるため、よく見るT型のセレクターは使用されていません。セレクティブファイヤは特殊部隊向けの一部のMk14なのでセレクターロックは米陸軍・海兵隊のM14全般に言えることでしょう。フォアグリップは、専用のバーティカルフォアグリップがマストです。ハンドガード下に取付ける小さなレイルアタッチメントもあり、任意にバーティカルフォアグリップを取付けることもできますが、やはり使用例は純正のグリップがほとんどです。ナイツ・アーマメント社のグリップと形状は似ていますが全くの別物です。バイポッドアダプターまですべてのパーツが指定されているので、こだわってみたいところです。

ということで、WEのガスブロのEBRストックとM14でM14EBR-RIを再現してみました。


M14EBR-RI
M14EBR-RI
WEのガスブロをベースにM14EBR-RI仕様に。

M14EBR-RI
ピストルグリップは、Sage M14ERGO。ソフトラバーがしっかりグリップして握り心地はとても良いです。これなくしてはEBR-RIは語れない大切なパーツの1つ。

M14EBR-RI
何より陸軍仕様のEBR-RIにとって大切なSage M14DCSB (Detachable Cantilevered Sight Base) 。エジェクションポートを跨ぐように取り付けます。スコープはパチLeupord Mk4。スコープリングも当然専用品がありモデル指定がされています。レプリカもあります。小さなパーツですがスチール製でかなり重いです。

M14EBR-RI
これも実物Sage M14VFG。直接シャシー部にネジ込んで取り付けます。中心を通る固定ネジとオフセットされた回転止めピンが特徴。頑丈な素材でかなり丈夫。似ていますがKACのものとは異なります。ここの小レイルのオプションを付けて汎用VFGも使用するケースもありますが、純正VFGがあるのでほとんど見ません。

M14EBR-RI
ハンドガードは、WEの場合側面の↓のところをボルトで固定するタイプです。しかし、EBR-RIではハンドガードの下からネジ止めするので、穴をパテ埋めして加工。シボ塗装をすれば、穴あった形跡はまったく見られなくなります。

M14EBR-RI
EBR-RIはセミオート固定。T型のセレクターは使用せず、このセレクターロックでセレクターを固定します。台湾のメーカーが一時レプリカを作っていましたが今は絶版。

M14EBR-RI
バレルには、M14のストック固定具の代わりに装着するシルバーのリングが装着されています。WEにはないので、近いもので自作代用します。

M14EBR-RI
ストックの刻印はSage社のもの。初期のストックにはないようですが、最近のものにはこの刻印があります。この辺りもIOTVやOCPなどの最新装備をする場合には気をつけたいところです。




以上のようにM14EBRは、トイガンでも人気の機種で多数のメーカーからモデルアップされていますが、どれもMod 0かMod 1の違いはあれどバレル長の違いやバットストックの違い程度で他はほぼ同じ仕様です。なので実際のEBRとはディテールが結構違います。
ヒストリカルゲームやリエナクトでEBRを運用する場合はよく調べた方がいいですね。とくにこのM14EBR-RIは、米陸軍で運用されているため、特殊部隊のようにそこまで自由なパーツチョイスもしませんし、特徴的な官給品がそのまま多く使われているため、個性的なスタイルになります。

さて、次はG&Pの電動版も作ってみたいと思います。 ノシ











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Posted by Saga  at 15:09 │Comments(0)M14 EBR

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